2018年01月20日 [光触媒]
アルミ建材の表面処理
下で説明の通り金属アルミの表面には錆の進行を防ぐ酸化アルミ層ができるのですが、これをもっと分厚く強制的に形成させるのが陽極酸化処理、いわゆるアルマイト処理です。・・・面白いのは電解液に硫酸とかシュウ酸が使われていることです。塩酸を使うとエッチング(削れる)だけでアルマイト層はできません。塩害で不働態が破壊される卑近な例ですが、この詳説はまた別の機会に・・・
当然ながらアルマイト層は電気を通しませんが、加えて「電解コンデンサになるほど誘電率が非常に高い」です。つまり外装建材としては静電気を集めやすいので埃がつきやすいと言えます。金属なのに不思議ですね。
アルマイト処理直後のアルミは表面にAl-OH水酸化アルミが多いので有機ポリマーの接着性がよく、プライマーなしでもフッ素樹脂でさえよく密着します。クリヤーを塗布するのならこのタイミングということでアルミ加工メーカーはすべてこの性質を利用しています。エポキシプライマーを塗るとクリヤーにできませんからね。・・・改修でも利用できないか思案中ですが。
アルミ手すりのおよその抵抗値を測るとその劣化状態もわかることになりますが、この手すりには光触媒を塗布していますのでちょっと低めになっています。