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2017年12月29日 [光触媒]

ガラスは古いほど撥水性!塗膜と逆です

有機塗膜は古くなると親水性になるというお話は以前しましたが、ガラスは逆に古くなるほど撥水性になるという事実はあまり知られていません。
新しいガラスや研磨したてのガラスの表面には、水を引きつける官能基であるSi−OHがたくさんありますが、これはアルコールと違って自己縮合する性質があります。
シリコーン縮合反応
せっかくのSi−OHが縮合してSi−O−Siのシラノール結合になってだんだん減ってしまいます。これは実は気をつけなくてはならない重要な性質です。
ガラス研磨
ガラスは研磨するだけでもけっこうな親水性になりますから、光触媒施工の前にこの工程を入れると、正直、その親水性がガラス自体のものか光触媒のものか判らなくなる場合が多いのですね。ガラス自体の親水性はしかし、その後数カ月でなくなりますからガラスへの光触媒施工のクレームの大半はこれに起因すると言われています。研磨工程をなくすように研究開発すべきですね。
ちなみにケイ素のようにOHがくっついて親水性になるが縮合反応でそれが徐々になくなるのは他の典型金属AlアルミやTiチタンでもよくみられる現象です。酸化チタンの超親水性と、それが徐々になくなるのをこれで説明している場合も多いです。
ガラスに光触媒を施工した物件は、念のため1年後にも親水性が持続しているか調べる方がいいです。

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