2017年12月15日 [光触媒]
同じ色でも違う品種を併用してはならない
久しぶりの塗料基礎知識ネタで失礼します・・・
塗料はだいたい白、黒、赤、黄、青の5つの原色を調合して各色を生産しています。「黒」が入るのが学校の理科や美術で習ったことと違う点でしょうか。
たとえばチョコレート色を例にしますと、これは赤、黄、黒からできています。どんな塗料も褪色しますが、原色が同じスピードで褪せることはありません。赤が先に褪色するとそのチョコレートは黄+黒=黄土色になり、黄が先に褪色すると赤+黒=桧皮色、黒が先に褪色すると(黒はカーボンブラックなので褪色しにくいが)赤+黄=茶色になります。つまり初めはチョコレート色だったものが自然曝露の過程でまったく異なる色になるわけです。どんな原色つまり顔料を使うかは塗料会社やその銘柄により千差万別なのでつまりは「銘柄が違うと最初は同じ色でも暫くすると全く違う色になる可能性がある」ということです。
塗装計画を立てる場合は極力「同じ色にすべき部分は同一銘柄(の欲を言えば同一ロット)で統一する」ということを覚えておいて下さい。