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2017年11月23日 [光触媒]

コンクリートはなぜ濡れると濃くなるのか!?

コンクリートが水に濡れると濃くなる、いわゆる「濡れ色」になります。なぜこうなるのかが判らなければ優れた濡れ肌防止クリヤーは開発できませんね。もうご存知の方も多いとは思いますが初歩的な解説をしたいと思います。濡れ色コンクリート
コンクリートは主成分がCaO、Al2O3、SiO2等々ですが屈折率はだいたい1.5から1.6です。空気の屈折率が1.0なのでその差は0.5以上!!大きな差なので入射しようとした光はほぼ表面で乱反射されてしまいます。つまり白っぽく見えるということですね。そこに水が染み込むとどうなるか。コンクリートは緻密に見えても20%以上の空隙がありますからその隙間が水(屈折率1.33)で満たされます。水と空気の屈折率の差はそれほど大きくないので入射光の大部分は表面で反射せずにコンクリート内部にまで入り吸収されることになります。つまり黒くなる⇒濡れ色になる、ということですね。
濡れ色理論
ちなみにこの現象は水だけでなく、そこそこ屈折率が大きな物質を空隙に満たせば必ず起こるということになります。
光触媒も含めた濡れ肌防止クリヤーの開発はこの理論をもとにする必要がありますね。具体的には「満たす物質の屈折率をコンクリートより高いものにする」か「コンクリートの内部まで満たされないようにする」かで対処しているメーカーや製品群に分かれます。・・・これは「蒸発すれば撥水機能を残すだけでもとの空隙に戻る」という撥水剤は含んでいません。

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