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2017年09月26日 [光触媒]

白は耐候性も最も優秀だという話

有機物劣化の評価である「耐候性」に最も悪影響を与える因子は、万人の認めるところまず「紫外線」ですが、そのあとは・・・「湿度」とか「活性酸素」、「微生物」とか諸説ありますが、決定的には「寒冷サイクル」です。認識している人はまだ少ないですね、経験と勉強が足りません。
「白」が優れているのはIRを反射するためこの「寒冷サイクル」がもっとも穏やかになることに因るのですね。 
逆に言うと屋根用塗料のクレームである「剥離」や「チョーキング」は「濃色だから寒冷サイクルが大きい」という現象にだいたいは起因しています。
だから屋根も白で塗る限り難しい仕様書も材料もほとんど必要ありません。
米国政府は最近シェール革命で省エネなんて言わなくなりましたが、原油価格が100ドルを越えている頃には盛んに「Cool Roof」といって屋根を白くぬることを国民に薦めていました。どこを精査しても「どんな仕様で塗れ」といったことには触れていません。つまり「白である限りどんな塗料で屋根を塗ろうがそこそこ耐候性がある」ということを経験的に知っていたのですね。
3年前にグアム(米領)に行ったときに着陸寸前の飛行機から地上を撮りましたがみごとにすべての建物の屋根が白く塗られていました。
結論として「屋根を白く塗る場合、気をつけなければならない点は乾燥膜厚100ミクロン以上!というだけで、あとは大して気に留める必要がない。プライマーなしでもいい場合もある」という極めて大らかな法則性です。
日本の塗料メーカーも自社塗料の耐候性試験データをカタログ等で顧客に示す場合、殆どすべて「白色塗膜」を実験体に使っているので、実はこれを薄々知っているのですね。
黒やその他の着色塗膜とどのくらいの差があるのか・・・・おいおい詳説させていただきます。グアム上空クールルーフ

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