2023年04月06日 [光触媒]
室内用光触媒と空気清浄機の性能比較
表題の文書作成依頼を受けたのですが、かなり困難だったのは「具体的な数値のデータ開示がどの空気清浄機メーカーもない」という点です、フィーリングだけでは比較のしようがありませんので。一応ネット上で目に付いた某メーカーの以下のグラフがありましたが、これも初期濃度、部屋の広さ等の重要データの開示はまったくないので推測するしかありません。一方、光触媒にはPIAJの規定&基準があり当社品は有害ガスで公的機関での試験を経ています。代表例としてたとえばアセトアルデヒド(タバコ臭他の原因ガス)では9.41μmol/hの除去率が得られています。これはアセトアルデヒド初期濃度4.94ppm、サンプルサイズ5x10cmと規定されています。ちなみにガスとして9.41μmolはほぼ0.0021ℓに相当します。
床面積50uのホテル部屋を仮定します。その部屋の床と3方の壁に光触媒を塗布したと仮定します。(1方は掃き出し窓)
光触媒で塗布された壁、床の総面積は110uですからサンプルを22000枚貼り付けたこととおなじ、部屋の容積は120,000ℓですからそこに4.94ppmのつまり0.6ℓのアセトアルデヒドが浮遊していることになります。これらをもとに計算しますと光触媒で全アセトアルデヒドを分解するのに要する時間は8分あまりです。
はじめのグラフで示された空気清浄機でのチャンピオンデータより歴然と勝っていますね。部屋の悪臭を現実に消す作業でもこれは実感できます。
また、「数分でもかかりすぎる!すぐに消臭しなければ」というご用途には、以前加湿器との組合わせもご紹介しました。光触媒反応を促進し、かつ水微粒子ですばやく臭気ガスを補足するという目的に合致します。加湿器のかわりに濡れたバスタオルを部屋に吊しておくのも効果的です。