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2022年03月07日 [光触媒]

酸化チタンの発がん性に関する解説

EUで2020年に酸化チタンが「発がん性分類区分2」に指定されたことでセンセーションを巻き起こしていますのでちょっと解説させていただきます。ちなみに大騒ぎにはなっておりますが詳細に読めば「粉塵を吸引した場合の安全性に関する懸念」ということになっておりますので、皮膚接触や飲み込んだ場合のリスクではありません。だいたい、塗料に限らず身の周りの白色やパステル調のものはすべて酸化チタンで着色されていますので過度に恐れる必要はありません。 たとえば悪名高いアスベストを考えてみましょう。
アスベストアスベストの主成分は珪酸、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム等々の無害な鉱物で、これらの成分はそのまま大量に飲み込んでも毒性はまったくありません。強い毒性はその針のように尖った形のみにあります。吸い込むとこれが肺の細胞に刺さり、なまじ化学的に安定なものですから刺さったままで長期間残留して細胞を刺激し続け、癌に至ります。つまり安定な無機酸化物といえども端部が尖っていて肺の細胞に刺さりやすい形状をしているとアスベストと同じく非常に有害であるといえます。ちなみに龍角散のような粉末は吸い込まれても肺の内部で分解・吸収されますから形の如何を問わず無害です。
さて酸化チタンです・・・顔料グレードの酸化チタンは表面反応をできるだけ起こさないようにするために球に近い形状にしてあります。
だからそれほど神経質になることはないのですが、顔料酸化チタン問題は光触媒酸化チタンでして、これは反応が起こりやすくするために多孔質でかつ針状にしたものもあります。光触媒酸化チタンこれを、樹脂成分なしでそのまま液剤にしたものはそれこそ肺へのダメージが考慮されていないのであります。アスベストと同様の毒性の可能性がありますので要注意です。

当社液剤はもう縷々ご説明していますように酸化チタン(や酸化タングステン)の表面をナフィオンで入念にコーティングしてあるため分類としては市販の白色塗料と同じ分類に属しており、「無処理の粉塵」ではありませんから肺に刺さる心配はなく、安心してご利用いただけます。

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