2020年01月23日 [光触媒]
珪藻土製品への光触媒の適用
珪藻という藻類は珍しくガラス質の殻をカブっていますのでその死後に中身が抜けて殻だけが残るとものすごく多孔質で表面積の大きな堆積物になります。また同じく多孔質の活性炭と異なるのは「親水性の多孔質」だということです。この親水性の多孔質が高い吸水・調湿機能の原因ということになります。・・・なんかトライポフォビアなら気絶しそうな顕微鏡画像ですねぇ。ところで工業的に珪藻土が大量に使われだしたきっかけはアルフレッド・ノーベルが発明した(1871)ダイナマイトです。ニトログリセリンを珪藻土に染み込ませて衝撃爆発性の克服に成功しました。珪藻土は英語で「ダイアトマイト」といいますが「ダイナマイト」の名前はそこから来ています。最近、この珪藻土の成型品メーカーに頼まれて新製品をいろいろ考えています。珪藻土は要するに微細な2酸化ケイ素の塊なので吸水・調湿以外の化学的な機能は原理上ないのですがこの世界にも誇大広告が多く、「殺菌」や「インフルエンザ防止」とかを謳う製品もどきが氾濫しているのは嘆かわしいことですが、光触媒はそれの補完材として併用する意義が大きいと思います。実際の珪藻土製品は「カビが生える」ということで悩んでおられることが多いので。
第1号は加湿器兼空気清浄機です。・・・といっても光触媒を塗布した珪藻土板を室内に立てておくだけですが。水を張ったトレーを敷いておきますと水の補給が継続するので適度な加湿になり、またそのミストは光触媒反応で発生した活性酸素を含んでいますのでホントのインフル予防になります。当社光触媒は金属銅・銀粉を含んで殺菌防カビ機能が高いのでずーっと湿気た状態でも表面にカビは生えません。
最近はやりの珪藻土バスマットにも適用しています。強力な殺菌機能は水虫菌も短時間で殺しますので、バスマットにはまさに防カビ以上に求められている機能ではないでしょうか。これはYouTube動画で塗工実演もお見せしています。
これ以外にも知恵を絞った試作品・新製品がありますので3/3−3/6の建築建材でご紹介したいと考えております。