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2019年09月08日 [光触媒]

耐候性に優れた顔料は何か!?

着色塗膜の劣化は光触媒反応であることを何度も繰り返しご説明してきましたが、「それじゃ、酸化チタンの活性酸素で分解されにくい無機顔料が問題ないのでは!?」と思われる向きも多いと思います。でもこの世界は魑魅魍魎。
サラリーマン時代に提携先の米国DeSort社から緊急Telex(時代を感じます)が入り「20年保証を謳うフッ素樹脂塗料の調色にベンガラを使ってはいけない!」という内容でした。
ベンガラ
顔料や塗膜の劣化は光触媒反応が原因なので、分解されやすい有機顔料ならともかく、酸化の最終形態であるベンガラFe2O3でなんで??という疑問もあったのですが・・・・こんな反応が、
ベンガラ反応
つまり、劣化ではなく「赤」から「黄」への変色だったのですね、シロウト眼から見るとどうしても褪色に見えてしまいます。
20年以上の耐候性を保証するからには、従って顔料選定が樹脂と同じ程度に重要になってきます。・・・それでは、ベンガラの代わりに赤い顔料として選択されるべきは、いわゆる「複合酸化物顔料」です。Cu、Ni、Co、Cr等々の発色の鮮やかな遷移金属酸化物を色調に合わせて混合して発色させています。酸化チタンと組み合わせて淡彩で30年以上褪色を起こさない実績があります。・・・国産もありますが私は米国産しか実績として知りませんのでご参考までにメーカーのホームページをご紹介します。

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